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売却コラム

😣 売れないマンションの共通【囲い込み】

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「売却を頼んだら、内見者が現れる」が一般的

宅建業法では不動産を売りたい人から売却依頼を
受けた不動産会社は、国が定めた流通に
売却不動産の情報を※登録する義務があります。
※専属と専任媒介のみ。

登録された情報は、全国の不動産会社が共有できます。

そこで、売却情報を知ったA不動産は、
鈴木さんへ「希望エリアで売り物件が出ましたよ」
と物件を紹介。

鈴木さん「日曜14時に見せてもらえますか」と
A不動産に依頼。

そして、売却情報を登録したB不動産へ
「日曜14時に内見したいのですが」と
A不動産が連絡を入れました。

「日曜の14時なら大丈夫です」と
B不動産から返事があり、
鈴木さんは内見することができました。
これが、一般的な内見の流れです。

内見者が現れないそのワケ!

ところが、売却を頼んだのに、
一向に内見者が現れません。

そこで、いろいろ調べていくと、
内見者が現れないマンションには共通点があったのです。

それが、【囲い込み】です。
【囲い込み】とは、不動産会社が売却情報を
独占する行為です。

そんな囲い込みは、数十年前から不動産業界の
悪習でした。

しかし、2015年頃には頻繁にニュースやテレビ、
専門誌で取り上げられ、
今では、【不動産、囲い込み】などで検索すると
簡単に実態が分かるようになりました。

囲い込まれたらどうなる?

囲い込まれると、A不動産からの内見依頼に、
B不動産は「いま、商談が入っているから無理です」
と嘘をついて断ります。

A不動産は商談が本当かどうかを確認する方法が
ありません。

すると、鈴木さんには「商談が入っているので内見
はできません」と断らざるを得なかったのです。

このようなB不動産の内見を拒否する行為を
「囲い込み」と言います。

◆囲い込むメリットは仲介手数料の独占!

なぜ、B不動産は嘘をつくのか、
理由は仲介手数料です。

仲介(ちゅうかい)とは、不動産を売りたい人と、
買いたい人を引き合わせる仕事です。

引き合わせに成功すると、報酬として仲介手数料を
頂きます。

例えばA不動産は鈴木さんから100万円、
B不動産は売主の田中さんから100万円となります。

しかし、B不動産が直接買主を探すことができれば、
もう100万円を稼ぐことが可能です。

売り買いの両方から1社が頂くことは違法では
ありません。だから、B不動産は自社で買主を
見つけるまで、囲い込むのです。

不利益は売主にも買主にも発生する!

このような【囲い込み】で不利益を受けるのは、
買主の鈴木さんと売主の田中さんですね。

買主の鈴木さんは、希望物件が売り出されたのに、
内見することすらできません。気に入れば、
購入していたでしょう。

一方、売主の田中さんは、買ってもらえたかもしれ
ない、鈴木さんと出会うことができませんでした。

このタイミングで売れていたら、今後の計画も
変わったでしょう。互いの機会損失は大きいですね。

囲い込まれている真実をしった売主の事例!

売主さんからの相談です。
「売りに出しているのに、全然売れない」
調べた結果、「囲い込まれています」と伝えました。

ですが、「まさか○○不動産(大手)に限ってそんな
ことはしないでしょう!?」と信じてもらえません。

そこで、売主さんの目の前で○○不動産へ電話を
しました。

すると、○○不動産は「現在商談中です」と
答えたのです。スピーカーホンで聞いていた、
売主さんは驚愕されていました。

直接内見を依頼したのに断られた事例!

もっと酷いケースもあります。
「◇◇マンションを内見したいと、C不動産に連絡
したら、商談中だから見られない」と断られました。

「女性だから、断られたのかもしれません。
村長さんから内見依頼をしてもらえないでしょうか」

そこで、私からC不動産へ連絡をすると、
「現在、買い取り業者と交渉しているから、
無理です」と同じく断られました。

私は、買い取りと聞いたので合点がいきました。
理由は仲介手数料と時間です。

でも本来なら、相談者とそのまま成約できれば、
仲介手数料は稼げたはずですよね。

しかし、なぜ阻止したのでしょうか?

なぜなら、一般の方で住宅ローンを利用する場合、
審査に時間が掛かり、すぐには契約できないからです。
更に、ローンが承認されない可能性もあります。

一方、買い取り業者ならローン利用はなく、
すぐに売買は成立です。

月末になると特に、成績が欲しい営業マンは、
時間が掛かる一般客より、買い取り業者を
優先するのです。

業者によっては話を持ちかけた、
翌日でも契約は可能です。

ゆえに、広告を見た相談者からの内見依頼を断り、
買い取りの話を売主に持ちかけていたのです。
本当に酷い話です。

買い取りは1度で2度おいしい!

さらに、その買い取ったマンションは
リフォームされ、再販売されます。

その販売は、誰がするのでしょうか?
そうです! 買い取りを持ちかけたC不動産です。

C不動産は、まず買い取りの売買で、売主と買い取り
業者からそれぞれ仲介手数料を稼ぎます。

そして、再販売で契約になれば、買い取り業者と
新たな買主さんからそれぞれ仲介手数料を稼ぎ、
合計で【2往復の手数料】となります。

「1度で2度おいしい」ということになりますね。

不動産会社が売主と買主から手数料を頂くこと
自体は、違法ではありません。

問題は、最初に売却した売主さんの利益を
阻害したことです。

私の見立てでは、売主さんは買い取り契約で
400万円は損失していますね。

仲介手数料は、売買価格の3%+6万円+消費税です。
売買価格が100万円下がっても、
不動産会社の手数料は3.3万円しか下がりません。

だから、平気で、数百万円も下げる買い取りを
提案するのです。

親ならしない!

弊社も買い取りは行います。すると、
「村長さんのところで買い取ってもらえませんか」
と打診がありました。

そこで、意地悪な質問をしました。
「もし、このマンションが親の持ち物だったら、
買い取りで話を進める?」

すると営業さんは「親ならしませんよ、だって、
安くなりますから」と話しました。

身内なら、みすみす安くなる買い取りで
進めることはなく、他人なら平気で買い取りで
進める、これが実態です。

囲い込まれない対策とは!

売却依頼を専属専任や専任媒介契約で、
1社に頼むのでなく、一般媒介にするべきです。

なぜなら、一般媒介で数社に依頼すると各社が
競い合うので、囲んでいる場合ではありません。

囲い込んだ結果、情報をオープンにしている他社で
契約が成立してしまうと、元も子もありませんね。

本来は、信頼できる会社へ1社頼めば十分です。
1社に絞り切れない場合は、一般媒介で2~3社に
依頼することをお勧めします。

「すでに売り出しているけれど、なかなか売れてい
ない」場合は、お気軽にご相談ください。
原因と対策をお伝えします。

【コラム発行元】

◎ マンションナビ(クローバーライフ株式会社
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