
◆ 公正競争規約があります
あなたは不動産のホームページや広告などに
記載されている最寄り駅からマンションまでの
徒歩表示に「あれ?」と思われたことはありま
せんか?
情報を比較してみると、表示されている分数が、
同じマンションなのに違うことがあります。
不動産業者が広告等を行う際には
不動産の公正競争規約があります。
「不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律
第134号)の規定に基づき、不動産業における
不当な顧客の誘引を防止し、もって公正な競争を
確保することを目的とする」
公正競争規約施行規則、第5章・表示基準、
第10条に『各種施設までの距離又は所要時間』の
記述があります。
◆ 基準は「1分=80m」
「徒歩による所要時間は、道路距離80mにつき
1分間を要するものとして算出した数値を表示す
ること。
1分未満の端数が生じた時は、
1分として算出すること」 と定められています。
では、ネットや広告等に掲載されているものは、
はたして全て規則通りに表示されているので
しょうか?
表示されている分数が正しいのかを
実際に歩いて確かめるのは大変ですよね。
そこで、「距離を測る」便利なサイトがあります。
それは【キョリ測】です。
キョリ側では、地図上にカーソルをクリックして
いくだけで、所要時間と距離が表示されます。
縮尺に限界がありますので、少し誤差は出る
でしょうが、かなり正確に表示されます。
歩く速度も「カスタマイズ設定」で変更でき、
施行規則に合わせると「普通に歩く4.8km/時」が
標準速度にもっとも適しています。
キョリ測だと、およそ「760mで10分」の表示が
出ました。施行規則だと「800mで10分」なので
1つの目安になるでしょう。
また、施行規則では、距離を測る【地点】を
「施設から最も近い当該団地内の地点を、
起点または着点として算出」と記述があります。
つまり、部屋のドアから駅の改札口ではなく、
【マンションの敷地と駅の最も近い距離】でも
構わないことになります。
ということは、敷地が広いマンションや、
大きな駅だと改札までの距離にプラス2~3分は
考慮する必要がありますね。
購入を検討される際は、可能な限り、
部屋の玄関から改札口まで歩いてみましょう。
実際の距離を意外と掛かるかもしれませんよ。
◆ キョリ測を使ってみよう!
まずは、キョリ測にアクセスしてください。
① 測りたい地域をズームアップします。
1500/1が最大です。
② 左側の「カスタマイズ」をクリックし、
「速度の設定」で「徒歩」欄を設定します。
不動産の公正競争規約では「80m=1分」なので
普通に歩く4.8km/hが、近い設定になります。
他にも、歩数、性別、年齢、体重などが
設定でき、カロリーも表示されます。
③ 測り方ですが、カーソルをスタート地点に
合わせてクリックすると【始】のマークが点灯します。
そして、道路に沿って適宜クリックしていくと、
「100m/00:01(=1分)」などの『吹き出し』が
表示されます。
目的地までの道路が途中で曲がっていたり、
交差点があったりする場合は、
実際に歩道を歩くように道筋をなぞりながら、
クリックしてみましょう。
また、マンションから最寄り駅までの距離を測り
たい場合は、マンションの敷地の端からではなく
建物の真ん中辺りから始めてみましょう。
そして、最寄り駅が地下鉄や大きな駅の場合、
駅の出入口までではなく、改札口付近までを
想定して測るほうがいいでしょう。
さらに、表示されるメーター数や分数には、
信号待ち、階段、坂道は反映されませんので、
少し余裕をみて検討するといいでしょう。
【コラム発行元】
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