
◆ トラブル事例から学ぶ
あなたは、マンションの「水トラブル」は
どんなものを想像しますか?
マンションで「雨漏り」は、想像できますか?
意外とマンションでも「雨漏り」はあります。
マンションの屋上は、陸屋根(りくやね)と呼ばれる
ビルの屋上のような状態になっていることが多く、
防水処理がされています。
しかし、年数が経過すると、表面のコンクリートが
ひび割れを起こし、防水膜が破れてしまうことが
あります。
そこからジワジワ水が浸透していき、ある日突然、
ジワワワッと、水が天井や壁を伝って染み出して
くるのです。
決して最上階ばかりが被害に遭うのではなく、
中層階で発見されたこともあります。
他にもメンテナンスの不足や樋(雨どい)が
詰まっていて、水が屋上に溜まってしまうことも
原因の1つです。
現在は、弾力性のある樹脂を何層にも重ね塗りして
処理されていますので、随分被害は少なくなったと
聞いています。
今回ご紹介するトラブルは「雨漏り」ではなく、
【給水管や排水管による水漏れ】のトラブルです。
それぞれ違うマンションに住んでいる、
私の知人と友人から、こんな相談がありました。
◆ 水のトラブル事例 ①
1件目は、「知人宅で部屋の排水管が
マンションの本管とつなぎ合わせが悪く、
水漏れが発生した」というのです。
その水漏れが原因で、部屋中の壁にカビが発生し、
とても住める状態ではなくなったそうです。
さらに、その水が真下の部屋まで達し、
同様にカビが発生していました。
そのマンションは、新築分譲してまだ5年も経って
いなかったため、当時の分譲業者に現地を確認して
もらいました。
結果、【施工ミス】だと分かり、分譲業者の負担で
全て処置してもらうことになったとの事です。
しかし、補修には、住みながらではやりにくいため
一旦、仮住まいへ引っ越して、補修後に戻るという
ことになりました。真下の部屋の方も、同様です。
【施工不良】でこのようなことが起きるというのは
本当に酷い話です。
迷惑料として、いくらか現金も支払われたみたい
ですが、少なかったようです。
◆ 水のトラブル事例 ②
2件目は、上の階から水漏れが発生し、
友人宅に被害が出ました。
被害個所は部屋ではなく、浴室の換気扇からで、
「3日間は水滴が湯船に入るため、シャワーで
過ごした」と言っていました。
幸い、原因がすぐに分かり、処置できたので、
引っ越しするほどはありませんでした。
元々の原因は5年前にも起こした水漏れを
その時の処置が不完全だったため、また
同じ箇所が水漏れを発生したようです。
修繕後、お風呂の天井に水が溜まっていて、
それを業者がふき取りに来ましたが、その後、
何の音沙汰もなく今に至っているそうです。
・・・なんとなく納得いきませんよね。
1件目の話はまだ年数も浅かったので、
分譲会社も責任を認め、補修をしました。
一方、古いマンションの場合、当時の分譲主が
保証してくれることは滅多とありません。
◆ 室内配管は、自己負担!
マンション全体の共用配管だと、
保険などを適応し、補修費を捻出しますが、
室内配管は自己負担になる場合があります。
もし、水漏れが発生したら、保険適応があるのか、
管理会社にまずは問い合わせてみましょう。
また、水漏れ事故で多い原因として
「洗濯機」があります。
洗濯機の排水管が抜けていて、
洗面室に溢れた水が床に染みて、
下階へ伝わることもしばしばだといいます。
マンションを購入する際は、過去に水漏れ被害が
なかったかどうかも、事前に確認しましょう。
数年前のことでしたら、湿気もないでしょうが、
数ヶ月前だった場合は、要注意ですよ。
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⇒ 「水漏れ事故」は火災保険ではカバーできない!
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