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おしえて!村長さん

👩‍👦 34歳シングルマザー不動産会社の提案で本当に進めていいの? 【資金計画編】

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◆裕子さんが受けた提案とは

マンションナビでご購入いただくお客様の
約6割は女性です。

例えば、
・母58歳、娘29歳の二人家族
・母29歳、子4歳の母子家庭
・母61歳、娘32歳、孫8歳の三人家族
・姉59歳、妹54歳の姉妹
・独身41歳

このようなお客様の中で、今回は特に、お子さんが
まだ小さいシングルマザーさまをピックアップし、
その資金計画を考えてみましょう。

ある女性が不動産会社へ訪れ、
資金計画を提案されました。

果たして、提案通りの住宅ローンや
マンション購入を進めてもいいのでしょうか。

さて、私(村長)の回答は・・・?

【属性】

・東大阪市在住
・裕子さん・34歳(東大阪市の会社に経理で勤務)
・義人くん・6歳(ちょっと泣き虫な小学1年生)
・価値観の違いで2年前に離婚
・養育費は月3万円(いつまで続くか分からない)
・ご両親も東大阪市に住んでいる
・現在の年収390万円
・現在の家賃64,000円(共益費込)
・貯金200万円

【購入希望条件】

・勤務地に近い、近鉄八戸ノ里駅周辺のマンション
・間取りは、3LDKがいいけれど2LDKでもOK
・エレベーター付きで南向きバルコニー
・住宅ローンの支払いは現状の家賃より
少し頑張って7万円まで、ボーナス払い無しがいい
 
このような場合、
どのような資金計画がいいのでしょうか?
あなたも、想像してみてください。

登場人物の裕子さんは、とても行動的な人で、
ネットで見つけた駅前の不動産屋さんに
思い切って出向いてみました。

遣り取りを見てみましょう。

●裕子さん
「こんにちは。中古マンションを探していて・・」
◆営業さん
「いらっしゃいませ。どのエリアでお探しですか?
予算は?年収は?頭金は?」
いきなりお金の質問ばかりが・・・

●裕子さん
「えっと、場所は近鉄の八戸ノ里駅周辺で、
月々の支払いは7万円までならなんとか、
年収は390万円で、頭金は200万円の内
100万円だったら出せるかな・・」
◆営業さん
電卓を片手に「年収が390万円でしたら、
住宅ローンで※2,200万円まで借りられますよ!

月々の支払いも金利0.64%で計算すると
58,480円なので、今の家賃より安くなりますよ!」
※返済比率30%、計算利率4%で算出

●裕子さん
「今の家賃より安いなら買えるかも・・。
この周辺でお勧めのマンションはありますか?」
◆営業さん
「ありますよ!八戸ノ里駅から徒歩8分で3LDKは
いかがでしょうか?価格は2,180万円です!」

●裕子さん
「う~ん、じゃあ一度見せてもらえますか?」
◆営業さん
「ハイ!すぐに鍵の手配をします!」

と、このような遣り取りがありました。
果たして、このままお勧めのマンションを
内見し、気に入った場合、購入の話を進めても
いいのでしょうか?

一見すると、裕子さんの希望条件が揃っているので
「進めてもいいのでは」と思ってしまいますよね。

しかし、ココで重要な≪注意点≫
いくつかあります!

お気付きになりましたか?
大きく分けて注意点は5つあります。

5つの注意点とは?

■注意点・その1 

「家賃より少し頑張って毎月7万円まで
ボーナス払い無し」
⇒裕子さん、本当に7万円払っても大丈夫なの?

■注意点・その2

「金利0.64%で計算すると、月58,480円」
⇒裕子さん、本当に金利0.64%で計算しても大丈夫なの?

■注意点・その3

「年収390万円だと、2,200万円借りられる」
⇒裕子さん、本当に2,200万円借りても大丈夫なの?

■注意点・その4

「頭金は200万円の内100万円だったら出せる」
⇒裕子さん、本当に100万円使っても大丈夫なの?

■注意点・その5

「購入には諸費用が必要です。」
⇒裕子さん、諸費用を見落としていませんか?

では、それぞれの≪注意点≫について、
どのような資金計画をすべきなのでしょうか?

借りても安心な返済額とは?

注意点「その1」を検証しましょう。
⇒裕子さん、本当に7万円払っても大丈夫なの?

裕子さんは、家賃を64,000円支払っています。
子供のために頑張ったら、70,000円までなら
なんとか払えそう・・・と判断しました。

ですが、ここで少し冷静になってほしいのです。
「頑張ったら払えるかもしれない」は、
とても危うい考え方です。

これから35年の長いローン返済が始まります。
しかし、私は「35年間の中で頑張れない時も
あるのでは?」と思うのです。

そこで、借りても安心な返済額をお伝えします。

◆まず、年収390万円(400万円未満)の場合、
年間で住居費として支払ってもいい金額は、
【年収の※20%まで】と考えます。
※家族構成などにより変動します。

ちなみに、銀行は30%まで融資してくれます。
私は「貸し過ぎ」だと思います。

次に、390万円の20%だと年間78万円、
12ヶ月で割ると月々65,000円です。

65,000円には住宅ローン以外に、
管理費と修繕積立金も含めて考えます。

★重要ポイント★

『毎月の支払い返済額には、管理費と修繕積立金も
含めて計算すること』。

仮に、管理費と積立金の合計が月々18,000円なら、
住宅ローンに割り当てる金額は、
65,000円-18,000円=47,000円となります。

つまり、借りても安心な返済額の目安は
「47,000円」です。

計算しても安心な金利とは?

注意点「その2」を検証しましょう。
⇒裕子さん、金利0.64%で計算しても大丈夫なの?

営業さんは、「月々の支払いも金利0.64%で計算
すると58,480円なので、今の家賃より安くなり
ますよ!」と話していましたね。

この発言には、銀行の住宅ローン審査に通った
お客様に対して「店頭金利より“金利優遇”
(オマケ)がある」ことを前提とした提案です。

2025年11月時点の銀行店頭金利は、
変動で2.875%(りそな銀行の場合)です。

この2.875%から【最大】-2.235%を優遇する
ことで0.64%になります。

しかし、実態として、必ずしも全てのお客様が
金利優遇を【最大】で受けられるわけでは
ありません。

そこで、計算しても安心な金利をお伝えします。

★重要ポイント★

『毎月の支払い計画は、金利の【最大金利優遇】を
前提とした計算をしないこと』。

ここで、計算しても安心な金利は、「1%」です。

なぜなら、【最大金利優遇】は好条件が揃わないと
なかなか適応されず、実態は※1%前後だからです。
※金融政策によって前後します。

因みに、1%で2,200万円だと月々は62,102円です。
58,480円の提案より、3,622円も高くなりますね。

借りても安心な額とは?

注意点「その3」を検証しましょう。
⇒裕子さん、本当に2,200万円借りても大丈夫なの?

その1で検証した、借りても安心な返済額の
目安は「47,000円」でしたね。

次に、その2の検証で、
計算しても安心な金利は「1%」でした。

では、月47,000円で金利1%なら、
いくら借りられるのでしょうか?

ずばり、借りても安心な額をお伝えします。
借りても安心な額は※「1,660万円」です。

※「住宅保証機構住宅ローンシミュレーション
借入可能額の試算、返済額より計算する」で
算出しています。回答は1,664万円ですが、
4万円は切り捨てています。

★重要ポイント★

銀行は年収から借り入れ限度額を算出します。
しかし、この限度額は、借りる側からすると
“頑張らなければいけない限度額”になって
いるので、要注意です。

2,200万円が1,660万円になると、
540万円マイナスです。

もし、2,200万円で1%の62,102円に
管理費等の18,000円を足すと、月80,102円です。

安心額65,000円からすると、月15,000円アップで
す。12ヶ月分に換算すると、年間で18万円の
負担増は大きいですよね。

100万円使うメリットがあるの?

注意点「その4」を検証しましょう。
⇒裕子さん、本当に100万円使っても大丈夫なの?

その前に、「お子さんひとり当たりの生涯教育費が
いくらかかるか」ご存知ですか?

なんと 2,000万円以上かかるケースもあります。
高額ですよね!

裕子さんの貯金200万円から、100万円を、
頭金として使う予定です。

100万円の使い道は二通りです。

①、住宅ローンの借入額を減らす。

1,660万円の借り入れに100万円を充当、
1,550万円だと、月2,822円が減額できます。

②、購入予算を増やす。

1,660万円の借り入れに100万円を
追加すると1,760万円になります。

予算が増えると、選べる物件の数が少し増える
可能性があります。

100万円を使うメリットはあります。
しかし、大きなメリットにはなりません。

それよりも、私は100万円を使わずに
1,660万円の範囲で進めることをお勧めします。

★重要ポイント★

『特にお子さんが小さければ、なおさら』です。

なぜなら、その100万円をもう一度貯めるために
どれだけの時間を要するのか?を考慮して
ほしいからです。

子育てをしながらの貯金は大変ですよね。
例えば、毎月1.5万円を貯金しても、
年間18万円です。

つまり、100万円貯めるのに5年半以上掛かります。

また、小学1年生の息子さんにはこれから教育費が
掛かるだけでなく、病気や怪我で思わぬ出費が
掛かる可能性もあるでしょう。

そんな時、手元に少しでも多くの現金があれば
心強いですよね。

小額でも、いざ借りるとなれば大変です。
キャッシングやフリーローンは金利がとても高く、
完済するのに利息と時間が掛かります。

そうならないためにも、貯金の200万円は
そのまま残して、全額住宅ローンで賄いましょう。

諸費用は幾ら必要で、どう用意するのか?

注意点「その5」を検証しましょう。
⇒裕子さん、諸費用を見落としていませんか?

不動産を購入する際には、
必ず購入に伴う諸費用が必要です。

登記費用、銀行費用、仲介手数料、火災保険、
清算金等、およそ購入価格の10%が目安です。

借りても安心な額の1,660万円を購入価格だと
すれば、諸費用は約160万円です。

では、この諸費用の160万円はどのように
用意すればいいのでしょうか。

★重要ポイント★

『購入に伴う諸費用も借りる』ことです。
但し、借入額をさらに増やすわけではありません。

ということは、借りても安心な額の1,660万円の
中に含めます。

つまり、1,660万円-160万円=1500万円が
探してもいい物件価格の上限になります。

2,200万円でそのまま進めていたら、
諸費用の200万円分を払うのに、
結局、貯金を全部使い果たすことに
なっていたでしょう。

★まとめ★(裕子さんの場合)

① 借りても安心な返済額は「65,000円」まで。
ただし、管理費と修繕積立金が18,000円なら、
借りても安心な返済額の目安は月47,000円。

② 計算しても安心な金利は「1%」で計算。

③ 借りても安心な額は総額で「1,660万円」。

④ 預貯金には手を付けない。

⑤ 購入諸費用も含めて借りる。

◆◇結論◇◆(裕子さんの場合)

物件を探す価格の目安は1,500万円にしましょう。

実際には、お客様から、現状、家族、健康、仕事、
資金、想定される将来のリスクなど、様々な要素を
踏まえて計画を考えます。

購入に際して、疑問、不安、懸念などは
ありませんか?

もし、あるようでしたら、
一度、遠慮なくお聞かせください。

【コラム発行元】

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